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FBA在庫保管手数料の計算方法と、長期在庫追加手数料・返送/廃棄の料金表

公開 2026年9月21日 / 最終更新 2026年9月21日 / なんぼなん?編集部

FBAの在庫保管手数料は「単価 × 商品の体積(10cm × 10cm × 10cmあたり)× 保管日数 ÷ 当月の日数」で日割り計算され、単価は10月~12月に上がります。保管期間が270日を超えた在庫には長期在庫追加手数料が、売れ行きに対して在庫を持ちすぎている大口出品者には在庫保管追加手数料が上乗せされます。小さく回転の速い商品なら1個あたり月に数円から数十円ですが、大きい商品や滞留在庫では利益を削る固定費になります。この記事では、Amazon公式の料金表(2026年9月時点)で確認できた単価と、利益計算への織り込み方、滞留させない発注量の考え方を整理します。

FBAの保管まわりの費用は4種類

FBAで在庫を預けている間にかかる費用は、販売時の配送代行手数料とは別枠です。販売時の手数料はFBA手数料の全体像にまとめています。保管まわりは次の4つに分けると整理しやすくなります。

手数料対象評価・請求のタイミング
在庫保管手数料(基準)FCにあるすべての在庫。体積と保管日数で日割り月単位。通常は翌月7日から15日の間に請求
在庫保管追加手数料在庫保管スペースの使用比率が26週を超える大口出品者月の最終日の比率で判定し、基準の手数料に加算
長期在庫追加手数料保管期間が270日を超えた在庫毎月15日の在庫スナップショットで評価。通常は当月18日から22日の間に請求
返送/所有権の放棄手数料返送または廃棄を依頼した在庫商品1点ごと

金額はいずれも10%の消費税込みで、Amazonが改定することがあります。実際の請求額は、セラーセントラルの在庫保管手数料レポートやペイメントのトランザクションで確認してください。

月額の在庫保管手数料の計算方法と単価

在庫保管手数料は、梱包済みで出荷可能な状態の商品サイズ(最長辺 × 中間辺 × 最短辺)を基準に、10cm × 10cm × 10cmあたりの単価で計算されます。計算式はAmazon出品サービスの料金ページに次のように示されています。

単価 ×(商品サイズ cm3 ÷ 1,000)×(保管日数 ÷ 当月の日数)

商品の区分1月~9月10月~12月
小型/標準サイズ(服&ファッション小物、シューズ&バッグ以外)5.676円10.087円
大型/特大型サイズ(同上)3.278円6.984円
服&ファッション小物、シューズ&バッグ(全サイズ)3.10円5.50円

単価は10cm × 10cm × 10cmあたり・税込(2026年9月時点・Amazon公式)です。小数点以下まで表示されており、「3.278」は約3円であって3,000円台ではない、と公式ページにも注記されています。

計算例

サイズと重量はAmazonの計測値が優先されます。登録した寸法ではなく、在庫保管手数料レポートに出ている容量で計算すると請求額と合いやすくなります。

在庫を持ちすぎると加算される「在庫保管追加手数料」

在庫保管追加手数料は、売上に対して過剰な在庫を抱える出品者に加算される料金です。判定に使う「在庫保管スペースの使用比率」は、過去13週間の1日の平均在庫容積を1日の平均出荷容積で割り、さらに7で割って週数に直した値で、商品サイズ区分ごとに計算されます。公式の例では、平均在庫容積2,500立方メートル、平均出荷容積12立方メートルの場合に29.8週となります。

対象は使用比率が26週を超える大口出品者です。次のいずれかに当たる場合は加算されません。

使用比率小型/標準大型服&ファッション小物、シューズ&バッグ
26週未満0円0円0円
26~39週1.462円0.316円0.817円
39~52週3.997円1.023円3.645円
52週超16.762円3.842円10.370円

上の表は10cm × 10cm × 10cmあたりの加算額(税込・2025年5月1日以降の料金表・2026年9月時点で確認)で、基準の単価に上乗せされます。保管日数が0~30日の在庫は対象外です。同じヘルプの本文には大型サイズを対象外とする記載も残っているため、大型商品を扱う場合は最新の料金表を公式ページで確認してください。

始めたばかりの小規模な出品者はほぼ該当しませんが、取扱量が増えた段階でFBAダッシュボードの使用比率を確認する習慣をつけておくと安心です。

長期在庫追加手数料:270日を超えた在庫にかかる料金

長期在庫追加手数料(旧称:長期在庫保管手数料)は、毎月15日の在庫スナップショットで、日本のFCでの保管期間が270日を超えている商品に請求されます。月額の在庫保管手数料に加えて毎月かかる点に注意してください。

保管期間10cm × 10cm × 10cmあたり(税込)
271~300日16.662円
301~330日17.475円
331~365日18.085円
366日以上34.239円(商品1点あたり最低20円)

請求額は整数に四捨五入されます。公式の例では、30cm × 20cm × 10cmで保管期間271~300日の商品は、99.972を四捨五入して100円です。366日以上の商品は、体積による金額と1点あたり20円の最低額のいずれか大きい方が適用されます。2026年FBA長期在庫追加手数料の改定により、2026年4月15日以降はメディア以外の商品にもこの最低額が適用されています。

保管日数の数え方と回避の期限

なお、料金ページには「365日を超えた在庫に長期在庫保管手数料」という簡略な記載もありますが、料率と対象日数の詳細はセラーセントラルの手数料ヘルプが基準になります。

在庫の返送・所有権の放棄(廃棄)の手数料

売れ残りをFCから引き上げる方法は、手元に戻す「返送」と、Amazonに処分を任せる「所有権の放棄」です。FBA在庫の返送/所有権の放棄依頼手数料は共通の料金表で、商品1点ごとにサイズ区分と重量で決まります(税込・2026年9月時点・Amazon公式)。

小型・標準サイズの重量手数料(商品あたり)
0~200g60円
201~500g90円
501~1,000g130円
1,001g~200円 + 1,000gを超えた分の1,000gにつき85円
大型・特大型サイズの重量手数料(商品あたり)
0~500g170円
501~1,000g220円
1,001~2,000g310円
2,001~5,000g520円
5,001g~870円 + 5,000gを超えた分の1,000gにつき100円

依頼への対応は通常10~14営業日以内ですが、10月~12月や依頼が集中する時期は30日以上かかる場合があります。2026年4月1日以降に作成した依頼は、個々の商品が削除された時点で手数料が請求されます。年末商戦の前に保管スペースを空けたいなら、早めの依頼が必要です。

在庫パフォーマンス指標(IPI)と在庫保管制限

保管コストは手数料だけではありません。在庫の持ち方は、納品できる量の上限であるFBA在庫保管制限にも影響します。

在庫パフォーマンス指標は大口出品者だけに表示される指標で、余剰在庫の割合、FBA販売率、有効な出品情報がないFBA在庫の割合、FBA在庫ありの割合の4つのカテゴリーで改善点が示されます。FBA販売率は、過去90日間に販売・出荷した点数を同じ期間の平均在庫点数で割った値です。IPIのよくある質問では、30~60日間で予想される販売数に対して十分な在庫を維持することが、余剰在庫を防ぐ適切なガイドラインとされています。

スコアの具体的なしきい値は期間ごとにAmazonから通知されるため、この記事では数値を挙げません。自分のスコアと制限は、在庫パフォーマンスダッシュボードとFBAダッシュボードの容量モニターで確認してください。

保管コストを利益計算に織り込む方法

FBA利益計算機が差し引くのは販売手数料と配送代行手数料で、月間の在庫保管手数料は含まれていません。保管コストは次の概算式で1個あたりに直し、計算機の「その他」の費用に上乗せして粗利を確認します。

1個あたりの保管コスト ≒ 単価 ×(商品サイズ cm3 ÷ 1,000)×(売れるまでの平均保管日数 ÷ 30)

30で割るのは月の日数をならした概算で、実際の請求は当月の日数による日割りです。粗利が数百円の商品では、この数十円から百円台の差が利益率を大きく動かします。利益率の目安はAmazon出品の利益率、計算手順はFBAの利益計算を参照してください。

滞留在庫を作らない発注量の考え方

保管コストを抑えるいちばんの方法は、売れる速さに合った数量だけを納品することです。発注前に次の順で数量を決めます。

  1. カテゴリ別ランキングの推定月販で、その商品が月に何個売れているかの規模をつかむ(推定の仕組みはBSRから推定月販を出す方法を参照)。候補が決まっている商品は、商品ごとの分析ページ(例:Anker モバイルバッテリー)でカテゴリ順位と推定月販数を個別に確認できます
  2. 出品者の数やカート取得の見込みから、自分が取れる割合を控えめに置く
  3. 「自分の月間販売見込み × 在庫を持つ月数」を発注量の上限にする。公式の目安は30~60日分
  4. 初回は少なめに納品し、実際の販売ペースを見てから補充する(手順はFBA納品の手順を参照)

たとえば推定月販が300個の商品で、自分の取り分を1割と見込むなら月30個です。30~60日分の目安に当てはめると、初回の発注量は30~60個が上限の目安になります。推定月販は実売の保証ではないので、価格の動きは値下がりウォッチでも確認してください。

一方で、在庫を絞りすぎると別のコストが出ます。低在庫レベル手数料は、小型・標準サイズの商品で、直近90日間と直近30日間の過去在庫日数がどちらも14日未満の場合に、出荷1点ごとに加算される料金です。過去7日間の販売点数が20点未満の商品や、最初の在庫受領日から365日以内の新規大口出品者などは対象外とされています。在庫切れ自体の影響と補充の考え方は在庫切れ対策で解説しています。

次の一歩: 数字で確かめる

よくある質問

Q. FBAの在庫保管手数料は1個あたり月にいくらかかりますか?

A. 単価 × 商品の体積(cm3 ÷ 1,000)× 保管日数 ÷ 当月の日数で計算されます。Amazon公式の料金表(2026年9月時点)では、小型/標準サイズの単価は1月~9月が5.676円、10月~12月が10.087円です。たとえば1,500cm3の商品を1か月保管すると、1月~9月は約8.5円、10月~12月は約15.1円になります。

Q. 長期在庫追加手数料は何日目からかかりますか?

A. 毎月15日の在庫スナップショットで、保管期間が270日を超えている商品が対象です。単価は10cm × 10cm × 10cmあたり271~300日が16.662円、366日以上は34.239円で、366日以上の商品には1点あたり20円の最低額があります(2026年9月時点)。当月14日の午後11時59分までに返送/所有権の放棄依頼を出した在庫は課金されません。

Q. 売れ残った在庫は、返送と廃棄のどちらが安いですか?

A. Amazon公式の料金表では、返送と所有権の放棄(廃棄)は同じ手数料表が適用され、小型・標準サイズなら0~200gで商品あたり60円、201~500gで90円です(2026年9月時点)。手数料が同じである以上、手元に戻して別の販路で売れる見込みがあるかどうかで判断します。対応には通常10~14営業日、繁忙期は30日以上かかる場合があります。

Q. 在庫保管追加手数料は、始めたばかりの出品者にもかかりますか?

A. 公式ヘルプによると、対象は在庫保管スペースの使用比率が26週を超える大口出品者です。最初の在庫をFCに納品してから52週未満の新規出品者、小口出品の出品者、1日の平均在庫容積が0.71立方メートル未満の出品者には加算されません。取扱量が増えてきたら、FBAダッシュボードで使用比率を確認してください。

Q. 保管手数料を抑えるために、在庫はできるだけ少なくしたほうがよいですか?

A. 少なすぎても別のコストが出ます。小型・標準サイズの商品では、直近90日間と直近30日間の過去在庫日数がどちらも14日未満の場合に低在庫レベル手数料が加算されることがあります(過去7日間の販売点数が20点未満の商品などは対象外)。公式が余剰在庫を防ぐ目安として示す30~60日分を基準に、販売ペースを見ながら補充するのが現実的です。

参考文献・出典

※本記事はAmazon公式・所管官庁の公開情報を2026年9月21日時点で整理したものです。手数料・基準・法令は改定されるため、申請や判断の前に必ず出典元の公式ページで最新の内容をご確認ください。税務・法務の個別判断は税務署・所轄官庁・専門家にご相談ください。