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Amazonアカウント健全性とパフォーマンス指標の基準|注文不良率・AHRの見方と点検チェックリスト

公開 2026年9月21日 / 最終更新 2026年9月21日 / なんぼなん?編集部

Amazonの出品用アカウントは、「注文のパフォーマンス指標」と「ポリシーの遵守状況(アカウント健全性の評価=AHR)」の2本立てで評価されます。Amazon公式が定める基準は、注文不良率1%未満、出荷前キャンセル率2.5%未満、出荷遅延率4%、追跡可能率95%です(2026年9月時点・Amazon公式ヘルプ)。このうち出荷に関する指標は出品者出荷の注文だけに適用されるため、FBAを使うかどうかで日々の管理負担が変わります。本記事では、公式ヘルプが公開している範囲で各指標の定義・集計期間・未達時の扱いを整理し、日次・週次の点検手順までまとめます。

アカウント健全性ダッシュボードの見方

セラーセントラルの「アカウント健全性」ページは、出品用アカウントがパフォーマンスの目標とポリシーをどの程度満たしているかを一覧できる画面です。Amazon公式は、未対応のままにすると出品権限に影響する可能性のある問題を可視化するページだと説明しており、定期的な確認を勧めています(アカウント健全性に関するよくある質問)。

画面は大きく3つの領域に分かれています。

Amazonはすべての出品者のアカウント健全性を定期的に確認し、対応すべき問題があれば通知すると案内しています。可能な場合は、出品権限に影響が出る前に改善の機会が提供されます。大口出品者は、ページ内の「お問い合わせ/今すぐ電話がほしい」ボタンからアカウント健全性サポートチームに問い合わせができます。

なお、商品の安全性などに関する一部の問題は「コンプライアンスの管理」ダッシュボードで別に報告されると公式が注記しています。アカウント健全性ページに何も出ていなくても、停止中の商品がある場合はそちらも確認してください。

Amazon公式が定めるパフォーマンス指標と目標値

注文に関する指標は「注文のパフォーマンスプログラムポリシー」にまとめられています。下表は、同ポリシーと各指標の公式ヘルプから、定義・集計期間・目標値を抜き出したものです(2026年9月時点・Amazon公式)。

指標適用される注文集計期間公式の目標値未達時の扱い(公式の記載)
注文不良率(ODR)―(未達時は出品者出荷の出品が一時停止される場合あり)60日間1%未満出品権限の制限・取り消しにつながる場合がある
出荷前キャンセル率出品者出荷のみ7日間2.5%未満出品者出荷での出品が停止になる場合がある
出荷遅延率(LSR)出品者出荷のみ10日間または30日間4%(超えない)出品権限の取り消し・制限の場合がある
追跡可能率(VTR)出品者出荷のみ30日間95%95%を下回った商品カテゴリーで出品者出荷の出品が制限される場合がある
期日内配送率(OTDR)出品者出荷のみ―97%超を推奨目標未達による影響はないと明記

出荷遅延率は、ポリシーページでは「4%以下に抑える必要があり、4%を超えると出品権限が取り消されたり制限されたりする場合がある」と書かれ、Amazon出品サービス公式の初心者向けガイドでは「4%未満」と表記されています。表記に揺れがあるため、実務では4%に届かない水準を維持するのが安全です。お急ぎ便関連プログラムの注文は目標が異なると公式が注記しているので、該当する場合は各プログラムのページを確認してください。

注文不良率(ODR)の3つの構成要素

注文不良率は、指定された60日間に「カスタマーサービスの不備を示す指標」が1つ以上ある注文の割合です。公式は次の3要素で構成されると説明しています。

1. 低評価率

低い評価とは、出品者への評価で星の数が1つまたは2つのものを指します。計算は評価を受け取った日ではなく注文日に基づきます。購入者が低い評価を取り消した場合はODRの計算から外れますが、反映まで最長48時間かかる場合があります。

2. Amazonマーケットプレイス保証申請率

60日間に保証申請が行われた注文の割合です。購入者に対して承認され出品者の責任と判断された申請、申請後に出品者が返金した申請、出品者またはAmazonが注文をキャンセルした申請、裁決待ちの申請がODRに影響します。Amazonが出品者の責任ではないと判断した申請、却下された申請、購入者が取り消した申請は影響しません。返品・返金の実務は返品・返金対応ガイドも参照してください。

3. クレジットカードのチャージバック率

サービスに関する問題(商品未着、返品後の未返金、破損・不良など)を理由とするチャージバックで、クレジットカード会社が購入者の主張を認めたものが対象です。カードの不正使用によるチャージバックはODRにカウントしないと明記されています。

ODRが原因で出品者出荷の出品が停止されるリスクがある場合、対象の出品者にはアカウント健全性ページ上部のバナーにポリシーに関する5問のクイズが表示され、72時間以内に合格すればパフォーマンス改善計画の提出も出品停止も不要になると公式は案内しています。

出荷に関する4指標の定義と注意点

出荷前キャンセル率・出荷遅延率・追跡可能率・期日内配送率は、いずれも出品者出荷の注文にのみ適用されます。

公式がキャンセルの主な原因に挙げる在庫切れの防ぎ方は、在庫切れ対策ガイドで解説しています。

アカウント健全性の評価(AHR)の仕組み

アカウント健全性の評価(AHR)は、ポリシー違反によって出品用アカウントが停止されるリスクを、0〜1,000のスコアと色で示す仕組みです。公式が公開している内容は次のとおりです(2026年9月時点・Amazon公式)。

違反の重大度は次のように分類されています。

重大度公式が挙げる例扱い
重大試買で判定された偽造品・海賊版、商品レビューの勧誘、検索結果や売上ランキングの操作、他の出品者への嫌がらせ1件でも直ちにアカウント停止の対象。スコアは0になる
高権利者による有効な権利侵害通知、権利侵害品・偽造品であるという購入者からの報告容認の余地は最小限
中外部ウェブサイトへ誘導するリンクのある出品情報継続すると信頼を著しく損なう
低期限切れ、誤ったコンディション(中古品を新品として出品など)という購入者からの報告低頻度であれば容認される

重大な違反が検出されるとアカウント健全性ページとEメールで通知され、停止までに対応のための猶予期間が3日間設けられます。この間にアカウント健全性スペシャリストから電話が入るため、通知設定の緊急連絡先の電話番号を最新にしておくよう公式は求めています。また、同じポリシーの違反が180日以内に上限回数に達すると直ちに停止される可能性があり、重大度の高い違反では上限が2回までとなる可能性があるとされています。

注意したいのは、スコアが「健全」でも停止がゼロになるわけではない点です。詐欺・虚偽・違法行為やシステムの回避が疑われる場合、またAHRに含まれないポリシーに違反した場合は、スコアにかかわらず停止されることがあると公式は明記しています。出品の取り下げや在庫の削除をしても違反はページから消えず、申し立て・異議申し立てが認められるか、追加から180日が経過して初めて削除の対象になります。

ポリシー違反の主な種類

AHRに含まれるポリシーは「アカウント健全性の評価に含まれるポリシー」に一覧があります。物販の出品者が特に関わるのは次の領域です。

指標を守る実務:FBA・在庫・カート獲得との関係

FBAで出荷系指標の負担が下がる理由は、公式の定義そのものにあります。出荷前キャンセル率・出荷遅延率・追跡可能率・期日内配送率は「出品者出荷の注文にのみ適用」されるため、FBAで出荷する注文はこれらの計算対象になりません。出荷通知や伝票番号の入力を自分で回す必要がある出品者出荷に比べ、日々の管理項目が減ります。仕組みはFBAとは、費用面の判断はFBA利益計算機で確認できます。

ただし、FBAにしてもポリシー違反の評価は変わりません。商品規約の遵守は出荷方法に関係なく見られ、偽造品や制限対象商品のポリシーではFC在庫の廃棄にも言及があります。

在庫切れとの関係では、公式が「出荷前キャンセルは多くの場合、商品の在庫切れが原因」と述べており、出品者出荷では在庫数の管理がそのままキャンセル率の管理になります。

カート獲得(おすすめ出品)との関係も公式が説明しています。おすすめ出品になるためにはによれば、選定では価格・お届け予定日・配送料に加えて「出品者のパフォーマンス」が考慮され、その指標として注文数、チャージバック率、購入者からの評価ダッシュボードの苦情(破損、説明の不正確、誤発送、コンディション違いなど)が挙げられています。一方、出品者へのレビューや星評価、プライム対象かどうか、FBAか出品者出荷かという出荷方法そのものは考慮しないと明記されています。価格以外の要素を含めた考え方はカートボックス獲得ガイドで解説しています。

日次・週次の点検チェックリスト

公式は「少なくとも1日1回は出品用アカウントを開き、注文の有無を確認すること」「注文の確認をEメール通知だけに頼らないこと」を新規出品者向けの注意点に挙げています(Amazon出品サービス)。これを土台に、点検項目を日次と週次に分けると次のようになります。

日次で見る項目

  1. アカウント健全性ページ上部のバナー(クイズの表示、リスクありの警告)とパフォーマンス通知を確認する。
  2. AHRのスコアと色、商品規約の遵守に新しい違反が増えていないかを確認する。
  3. 出品者出荷の未出荷注文を確認し、出荷予定日までに出荷通知と伝票番号を送信する。
  4. 出品者出荷のSKUで、在庫数が実在庫と一致しているかを確認する。
  5. 購入者からのメッセージ、返品リクエスト、マーケットプレイス保証申請に対応する。

週次で見る項目

  1. ODRの3要素(低評価率・保証申請率・チャージバック率)を内訳で確認し、原因となった注文を特定する。
  2. 出荷前キャンセル率・出荷遅延率・追跡可能率の推移を確認し、必要なら各タブからレポートをダウンロードする。
  3. 評価管理で低い評価の内容を確認し、削除要件を満たすものは削除をリクエストする。
  4. 購入者からの評価ダッシュボードで、商品ごとの苦情(コンディション違い、説明の不正確など)を確認し、商品ページや検品手順を直す。
  5. 通知設定の緊急連絡先の電話番号が最新かを確認する。
  6. 仕入れの請求書・領収書がASINごとに取り出せる状態で保管されているかを確認する。
次の一歩: 数字で確かめる

よくある質問

Q. 注文不良率は何%を超えると危険ですか?

A. Amazon公式は注文不良率を1%未満に維持する必要があるとしており、1%以上になると出品者出荷の出品が一時停止されるなど出品権限の制限につながる場合があると説明しています。集計は指定された60日間で、低評価率、Amazonマーケットプレイス保証申請率、クレジットカードのチャージバック率の3要素で構成されます(2026年9月時点・Amazon公式ヘルプ)。

Q. FBAを使えばアカウント健全性の指標は気にしなくてよいですか?

A. 出荷前キャンセル率、出荷遅延率、追跡可能率、期日内配送率は出品者出荷の注文にのみ適用されるため、FBAで出荷する注文は計算対象になりません。ただし知的財産、偽造品、コンディション、制限対象商品などのポリシー違反は出荷方法に関係なく評価され、アカウント健全性の評価のスコアにも反映されるため、点検は引き続き必要です。

Q. アカウント健全性の評価(AHR)のスコアはどう決まりますか?

A. 公式によると新規出品者は200から始まり、違反が見つかるたびに重大度に応じて通常2〜8点が減点され、適切に対応すると戻ります。過去180日間に正常に出荷された注文200件ごとに4点が加算されます。200〜1,000が健全、100〜199がリスクあり、99以下が不健全です。計算式は将来変更される可能性があると明記されています。

Q. AHRが緑(健全)ならアカウントは停止されませんか?

A. AHRに含まれるポリシー違反を理由に停止されるリスクはないと公式は説明しています。ただし、詐欺行為、虚偽行為、違法行為、Amazonのシステムを回避しようとする行為が疑われる場合や、AHRに含まれないその他のポリシーに違反した場合は、スコアにかかわらず直ちに停止されることがあるとも明記されています。

Q. 違反のあった商品の出品を取り下げれば、違反の記録は消えますか?

A. 消えません。公式は、出品終了や在庫からの削除など出品ステータスを変更しても、違反はアカウント健全性ページから削除されないと説明しています。違反が削除されるのは、申し立てや異議申し立てが認められた場合、権利者が苦情を撤回した場合、必要な是正措置を講じた場合などで、それ以外はページに追加された日から180日の経過が目安になります。

参考文献・出典

※本記事はAmazon公式・所管官庁の公開情報を2026年9月21日時点で整理したものです。手数料・基準・法令は改定されるため、申請や判断の前に必ず出典元の公式ページで最新の内容をご確認ください。税務・法務の個別判断は税務署・所轄官庁・専門家にご相談ください。